2018年10月に山形大学大学院医学系研究科放射線医学講座・放射線診断学分野の教授に就任させて頂いた鹿戸将史(かのとまさふみ)と申します。私は山形大学医学部医学科を卒業以来、長年にわたり前任の細矢貴亮教授の下、神経放射線診断を中心に画像診断学全般にわたり診療・研究にと、研鑽を積んで参りました。今後もより良い放射線診療のために尽力して参ります。
さてご存知の通り、1895年にレントゲン博士がX線を発見して以来、医療において放射線診断学はX線単純写真はもちろんのこと、CT、核医学、MRI、PETなどモダリティの発展とともに目覚ましい発展を遂げています。これらのモダリティは診断や治療にもはや欠かせない存在になっています。また、様々なモダリティと画像診断の知識を駆使したInterventional Radiology(IVR)は非侵襲的な治療を可能にしています。
もちろん、CTを撮れば、MRIを撮れば、良いCT装置で撮れば、良いMRI装置で撮れば、自動的に診断がなされるわけではありません。仮に人工知能(Artificial Intelligence; AI)が今後発達したとしても、現在私たちが行っているような患者の全体像を把握し、画像所見からきめ細かく正確な画像レポートを作成するということは、かなり遠い未来の話です。実現するかどうかも分かっていません。結局、画像診断を行うのは“人”なのです!本邦は世界中の1/3のCTが存在すると言われている医療画像大国です。しかしながら、画像診断を支える放射線診断専門医は全国的に見てもまだまだ不足しています。特に北日本地区では不足している状況です。医療において画像診断が重要であることは皆さんが知る事実です。言い換えれば、放射線診断医は“引く手あまた”な状況なのです。“チャンス”は無限にあります!私たちと一緒に良い放射線診断専門医を目指しましょう。
当放射線医学講座は放射線診断学分野と放射線腫瘍学分野とから成り、お互い緊密な連携をとっております。放射線科専門医教育においては、専門医の資格がきちんと取れるようきめ細かな研修体制が整っております。次世代を担う若い先生方、ぜひ私たちとともによりよい放射線診療を築いていきましょう。待っています!
山形大学大学院医学系研究科放射線医学講座
放射線診断学分野
教授 鹿戸将史(かのとまさふみ)